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水田からの転作…排水性の改善が課題になるよな

2014-03-13

暗渠(あんきょ)について問合せありました。
雨の水が畑から抜けなくて困っている。そこからの質問。

水田を畑作にしてゆく時、排水に悩むことが多いです。どうすれば
良いのか?と質問が結構集まってきました。僕らがこれまでやった
対策は;

・畝を高く盛る。背が高くなる緑肥を植える。
耕耘機やトラクターの土をあげる(盛上げるかかき上げる)能力に
よります。もちろんクワ一丁でがしがし土をあげる方法もありだけど
家庭菜園除き、小規模な畑でも現実的では無いと思います。

2m超セスバニア。 根っこも深いよ。

2m超セスバニア。
根っこも深いよ。

セスバニアと言う植物は背丈が2mを肥えるほど高くなり、根っこ
も1m以上深くもぐってゆく場合があります。一作、こいつ植えるだけ
でもかなり変わる場合があります。
実際、富田林にある僕らの圃場で、昨年植えた畝は、本当に水たまりません。
おまけに豆科なんで根っこまわりに根粒菌が活発に空中の窒素を固定してくれます。

3/14補記) でかくなった後は、どうするんだ?と問合せあり。
え~と 基本的に刈り倒します。最低でも刈払い型の草刈機を持ってるか
借りてこられるようにしましょうね。手がまで刈れないこともないけど…
写真ではハンマーナイフと言う機械で粉砕しております。

こいつが好んで育って青い状態ってことは、相当に気温が高い時期です。
好ましくない生理障害を避けるためにも、刈り倒した青い状態のぶつを
畑にすき込まない方がいいんじゃないかと思っています。作土の上に積み
重ねて置いておくのが良いかと。

僕らは、こんな具合に 刈って積み重ねます。

僕らは、こんな具合に
刈って積み重ねます。

ハンマーナイフで ばらばらに粉砕

ハンマーナイフで
ばらばらに粉砕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・排水性をあげる粗雑な有機物や砂等を作土に混ぜる(資材投入する)

土の粒子の間に空間を作るわけですね。植物の遺物なんかは、微生物
を増やせる良い対策です。

ただ、水田には「すき床」といった固くなった層を割らない限り
水が抜けて行かないわけです。

畑の作土層の下にある硬盤 かちかちだよ

畑の作土層の下にある硬盤
かちかちだよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、掘っても粘土層ががっちり続く場合なんかもあります。

ここで、排水パイプを埋め込む土木工事を行う手段があります。
これが暗渠です。

コルゲート管を埋設

コルゲート管を埋設

 

土、透湿資材、砂利、コルゲート管を畑に横断させて埋め込むと
それが水の流れる道になって、排水させてゆけます。
ただ数百万円単位の土木工事になりますから、国の補助があるとか
投資する価値があるか、良く検討が必要です。

粗雑な有機物として、籾殻や剪定枝チップがあります。どちらも持ち主が
処分に困っている物ゆえに無料で手に入るケースが多い資材です。

これを投入する上で、いくつか気をつけないとこの資材が大好きなやつら
(たとえば糸状菌等)に野菜の生育に大切な窒素を横取りしたりされるケース
があります。上手くやっている事例は、以下の過去記事参照下さい。

 

台風直後でも作業できる圃場

アチャ研・養鶏の「糞詰り」課題~発酵堆肥によるソリューション

まとめ:窪

水田からの転作….排水性の改善 -了-


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