4月, 2016年
ダイズの葉はパタパタ動く
ダイズは葉面受光量を光量に応じて調整する機能があるようで(齋藤・稲村・石原,1994)この4月22日の太陽光でも光合成速度を確保しながら、余分な光を避ける機能があるんだね。
受光しても無駄な光あたると温度あがって、より水が出ていっちゃうのを避けるのが主な理由かな。
▼撮影場所
試験ハウスhg7
播種:4/5
定植:4/15
記録日時 4/23(土) 10:46 内33.7℃ / 外31.0℃
圃場に設置した太陽パネルの陰にある固体は相対葉を開いているけど、他の固体は皆葉の角度を閉じて受光量を調整している。
ひとえに蒸散過多による水ストレスを下げようとしているんじゃないだろうか。
もしくは丁小葉が光合成飽和する光量確保できたら、下の葉への透過光量増やして、光利用率あげようとする性質のもの。
この株すぐそばにあるpF計値は14kpa:pF2.2と十分に吸水できる範囲。ということは、土壌水分が十分ある状態でも、小葉は太陽光避けるように角度を調節すると考えられるよね。
水ストレスをどうやって把握したら良いかな。やっぱり90%エタノール塗って把握する気孔開度も目安にいれてよいかもしれない。
ダイズの葉はパタパタ動く -了-
自立型土壌水分計2016年度版の設置
畑の水分を追いかける方法で随分トライ&エラーを繰り返してきました。
この試験ハウスは約1アール。こんな小さなエリアでも地下水位が低い⇔高い、そして毛管水が上がってきやすい⇔にくい、排水性良い⇔悪いと、2メートルも移動すれば土壌水分量は違うんですわー。
今朝、このハウスに5,000リットル(30分)自動潅水したのですが、複数個所のpF(15cm)も8kpa(キロパスカル)~20kpaと、とらえどころがありません。
ただ、複数の土質が違う畑の風乾土に定量加水した後、時間とTDRセンサー(誘電率:その場がどんだけ電気にビリビリ震えるか計るやつ…そんなもの)とpF計で作土の乾燥を追いかけてゆくと、使えそうな乾燥具合を把握できてきています。
この乾燥傾向から、相対的に作物が水ストレスを感じるポイントと近似する点を拾ってやれば、水やりのタイミングを見つける事ができそうにあたりをつけています。
僕らが指標としている作物はダイズ・エダマメ。結構乾燥には強いんですが、しおれが急にやってきます。
ダイズが本当に水に飢えるタイミングを見つける方法は、ダイズに聴かないとわからんです。そこで見つけた試薬がエタノール。
麺棒で葉の裏にエタノール塗布すると、気孔が開いてるときニジミがでて、色が変わります。
水に困ってないダイズは光合成しながら呼吸回路回すんで、気孔開いてますからこのニジミがでます。
でも、心底水が足りないダイズは水の蒸散防ぐ為、気孔閉じるんでエタノールがにじんでゆきません。
この気孔、開きぶりを5段階にわけて試薬で評価できるんですが….
水ストレスだけで締まったりする訳でもない…
丁部の葉と茎の角度を追いかける方がまだ、水ストレスを把握できそうですね。
ここの評価をやりながら、その畑でのダイズ達の水のお困り具合と対応するセンサー値を探ってゆこうと考えてます。
現場的にはこれで十分なんじゃないか!?…というか、収量が計画より上がるならそれが正解だべ!?早生のエダマメ…可販重200g/株を超えようとすれば、まずは根粒活性をベースで確保するための【今日からできる】地力管理≒まずは水分管理と仮説をたててます。そうした検証に今夏もチャレンジします。
自立型土壌水分計2016年度版の設置 -了-
3,000円で作る小型ソーラーパネル(12W)スタンドの造作
ソーラーパネルの専用架台は結構高い。単管パイプなんかでもできるけど、それなりに組み立て面積が必要になり、ほ場真ん中に組み立てると撤去が手軽とはいえません。
今回、土壌水分計を設置するための小型ソーラーパネル(12W)スタンドを造作しました。
パーツ代金は一組 2,731円(パネル、工賃含まず) で作れてしまう点。一番高いパーツは『のぼりポールホルダー』なるもの。この安価な角度良しパーツに出会うまで、いろいろ工夫あったのですが今ひとつでした。このパーツのおかげでスマートに仕上げられたかな。 これで設置20分!撤収20分!
以下記録です。
●パーツリスト1台分 材料代:2,731円
・米松垂木(40x30mm) 860mm x 1本 (240円)
・25mmコースレッド 8本 x1本 (6円)
・51mmコースレッド 1本 x1本 (1円)
・φ25mm-2.1m 防獣杭 x 1本 (384円)
・のぼりポールホルダー x 1個 (1,620円)
・六角ボルトM8x35mm+ワッシャ+ばねワッシャx4セット(480円)
●必要な工具
・インパクトドライバー
・ドリル+金属用キリ2.1mm
・ボックスレンチ
・8mmソケットレンチ
・のこぎり
・メジャー
●PDF図面はこちらから
さてさて、いよいよ実装してゆきますかね!
小型ソーラーパネル(12W)スタンドの造作 -了-
マメ研….栽培実習&丹波黒収量コンペ参加者募集
安定的に収穫量をあげてゆくには、作物の機嫌を伺いながら栽培する汲み取る力と技術が必要です。
こうした篤農技術を後追い農家である我々は、どうすれば獲得できるのか。
当農園では、そこに近づく方法として、ICT(いろんな通信機器、センサーなんぞ)を畑で活用しながら、
技術を学ぶ取組みを進めています。
昨年度の取組みで、このツールを使った学び体験が以下の様な収穫量の差につながりました。
主茎長 | 3粒莢 | 2粒莢 | 1粒莢 | 規格外 | 莢重(g) | 莢数 | |
1回体験者T | 69cm | 3 | 50 | 44 | 29 | 484g | 126 |
5回体験者M | 77cm | 7 | 92 | 45 | 34 | 707g | 177 |
品種:丹波黒
今年度は、こうした成果がでる要点をICTツールを使い、受講者のほ場で再現してゆく
学びの取組みに落とし込んでゆきます。
早生作 8作
丹波黒 1作
こうした栽培成果につなげてゆく学びの連携が”マメ研”です。
エダマメ苗作り。3/25の種蒔きから9日目。初生葉が顔をだしています。
あと3日程で畑に植えます。
昨年より18日も早く種を下ろしたのですが、9日程しか早くならないもの。
これは、10℃以下はほとんど生長してくれないからなんです。
6月29日から10月中旬まで切れ目なくエダマメ収穫してゆきます!
メニュー | ●2015年シーズン1実績 | ●今年(2016)のシーズン1計画 |
---|---|---|
播種 | 4月19日(温床) | 3月25日(温床) |
定植 | 4月30日(ビニールハウス) | 4月06日(ビニールハウス) |
着花 | 5月26日 | 5月05日(予定) |
収穫 | 7月1日(積算温度1,360度) | 6月22日(予定) |
今年もエダマメ栽培をICTツール使って学ぶ研究会”マメ研”を
開催します。栽培圃場が無い方でもハンサムガーデンの試験ほ場で
栽培のコツを体験戴けます。
ICTツールを使って、栽培の仕組みを学びながら、畑で早生品種を数回栽培してノウハウを獲得するものです。
▼コンテスト
研究会通じて学んだノウハウを極晩生品種”丹波黒”の栽培収穫量を競い合います。
6月中旬播種10月6~14日に収穫。
●第一回目の説明会
4月14日(木) 19:00~20:00
場所:伊那佐郵人 google map:https://goo.gl/maps/2UCgfC9D1GD2
是非参加下さいませ。
研究会の詳細案内はコチラをクリック