最近の活動
ハンサムガーデンはレタス注文を受付中です
ホテル料理方に人気!!ハンサムガーデンレタスミックス
和洋中…中津エリア最強のランチを目指して….ハートン北梅田
畑の時間は未来から過去へ流れる
ハンサムガーデンの窪です。
輸入がとまり、市場の玉ねぎが今とても高い。でも、このニーズに応える余力は農家にはありません。来年はたくさん玉ねぎ作る生産者が増えるかもしれません。するとマーケットに玉ねぎが溢れてしまい、価格はまた下がるかもしれません。
でもハンサムガーデンは、僕らの産品を求めてくれる顧客との付き合いに活動を絞るので、こうしたイレギュラーなニーズに応えるリソースがありません。
求められているものを判っていれば、そこにむけて畑を仕込んで、需要に合わせて出荷できて、営農成果はあがります。どんな未来にしてゆきたいのかで、プランは決まってきます。
求められている産品を最終顧客(食べて下さる方)、調理される方、流通、生産者の経済的な協調関係をそれぞれの立ち位置で美味しいに払える金額や、モチベーション、収益性といったあたりを把握できていると妄想はだんだん現実味を帯びてくるものです。
最近、この未来はどう育まれるものなのかを良く考えます。
作付けを見直してて、顧客から求められる産品を考えて、新しい畑だとか手配だとか流通のプラン通りに日々暮らして出荷を待つ。
そんなふうにやることやってると、良いレタスを楽しんでくれるお客さんとの体験が時間の流れにのってやってくるように感じています。
畑の時間は未来から過去へ流れる -了-
亀岡カーボンマイナスプロジェクト成果報告会
亀岡カーボンマイナスプロジェクト成果報告会
窪です。亀岡カーボンマイナスプロジェクトの成果報告会の加工品審査部に審査員として参加させて戴きました。
場所は亀岡のKIRIカフェ。古民家を行政と大学生らが再生した交流拠点。
【1】立命館大学の柴田晃先生。クールビレッジ、クールベジ
進めてこられた、竹炭を農地にすきこむ炭素貯留とそこで生産された野菜ブランド「クールベジ」の普及。里山で未利用なバイオマス資源「竹」を炭にして、土壌改良剤として農地に投入。これにより長期の二酸化炭素削減を狙える技術。
日本の田畑の10%に本技術を投入すれば、日本の温暖化対策目標に大きく貢献できるとのこと。
【2】京都先端科学大学の治村さんの卒業研究と藤井先生の研究成果
ソーラーシェアリング農地での作物栽培、「地温・光量子束密度の影響」。
試験期間が7/16~8/10と10/5~10/25の両期間で積算地温と光量子束密度とコマツナ、ニラ、ミツバの栽培データとの相関を資料としてプレゼンくださいました。
このあたり、今まで文献追いかけていないテーマだったので興味深い。
【3】 龍谷大学大石ゼミ・クールベジスイーツ加工品審査部
10月に龍谷大学でレクチャーした、これまで取り組んできた加工品のマーケティングと実態、組立フレームワークも活用して商品企画から試作、製造、販売まで行った4チームの加工品を評価。
第1班 ヒーロージャム(タマネギ、カボチャ)
タグ:ひと塗りで地球を救う。
ターゲットは主婦層ときっぱり。試食したところ、ジャムというよりコンフィチュール。ネットプロモーションにtwitter、Instagramを活用とのことで、訴求内容が良く整理されていた。
・プレクックで料理の手間を省く
・応用で料理の幅広がる
第2班 クルベジ野菜チップス
いろんな野菜をチップに上げてて、着想、企画、試作、再企画、試作と取組ノウハウをまとめている。ここは活動を後輩に伝えてゆくコンテンツ整理に取組んでもらえると体験が知見になると思います。
第3班 クルベジかぼちゃパフェ
「野菜きらいな子供に食べてもらえる」この一点に妙なリアリティ。これは、販売方針にも表れていて、イベントで直接顧客対話・交流しながら売るとのこと。
実際にイベント販売現場体験から求められている点を探りだしているもの。現場は大事ですね。
第4班 クールライスとクルベジ使ったおやき
タグ:地球とあなたに大きな福を。
当初は米、米粉を使ったおやきからスタート。作り置くと固くなってしまう「おやき」で企画再考。繰り返し取組み、出来たものが大福。これがレベル高い。
パッケージも手作り感があって好感。
紙のプラニングより、実際にやってみる事が重要ですね。なにより、たった3ヶ月でググっと成長する学生って面白い。
京都府1まち1キャンパス事業成果報告会 -了-
独立就農なら5年を耐える体力必要と思う
現場作業は体が資本ゆえに、健康事情で動きが取れなくなったら即作業が止まる。チーム営農なら、メンバーが作業を担ってくれるが、個人農家はそうもいかないもんです。
一般的な畑作で、営農(月)報酬40万(保税控除前)をあげようとすると、およそ月販100万円を確保する必要があると思います。
栽培品目にもよりますけど、野菜なら8,000~9,000点の出荷が必要でしょう。
500点x19日の出荷ですね。
小松菜、ほうれん草なら、朝3時間の収穫、午後から出荷調整で3時間と一日の内6時間がとられる。ここ上手く臨時要員3時間を活用できたとして、残り5時間で栽培・圃場整備・営業・管理といった業務を行うことになる。
これまでの新規就農者をみていると、このモデルをコントロールできるスキルの獲得に平均5年はいるように思います。
あくまで僕の経験ですけど、ダイレクトマーケティング(お客さんと直接のお付き合い)ができるなら、農業で獲得した直接顧客のライフサイクルは、他産業に比べて長いです。
就農するなら、まず5年は営農基盤づくりに耐えられる健康と体力が必要ということになりますかね。
いろいろなスキルが求められますが、チーム作り、ブランディングのノウハウが独立就農するなら優先的に成果につながるものと思います。
相談受けて、上手く答えられなかったもんで、晩飯前に整理してみました。
独立就農なら5年を耐える体力必要だよね。-了-
2019年10月からのレタス提案
皆様、ハンサムガーデン2019秋レタス計画を御案内差し上げます。
今年は雨が多く、なにかと苦労もありますが、順調に畑も秋冬に向けた準備が整ってきています。周年で出荷させて戴いているレタスの10月からの「種まき前契約」について御提案申し上げます。
hotbed seeding. 比較的簡易な発酵温床での育苗。
1~2月の宇陀は毎日零下。ハウスの中も大体-3℃位になります。
平均気温が上がってくる2月下旬には定植できるように、レタス苗を育苗しないといけません。そこで僕らは発酵熱を活用します。
従量電灯A料金試算100V電気温床育苗は、500円/トレイのコスト!。コントローラーがあれば、温度管理がしやすいのですが、そもそも圃場に商用電源がないとこれも難しい。
稲わらや枯草を使った踏み込み温床はいろいろ課題があります。
- 完了後の残さ処理
- 母材となる資材の獲得労作負担
- 温度管理
そのへんを解決するのに、我々はもみ殻と米ぬかを活用した発酵堆肥温床を活用しています。発酵熱を得るのも簡単で、一定量以上、水分管理(握ってくずれない程度でOK!)さえ気を付けていれば、失敗が少ないのも良いところです。温度が低い時期、好気発酵でもコウジなどの糸状菌がとりつきやすいのもこの時期有利じゃないでしょうか。 黄コウジら糸状菌は熱に弱く、60℃を超えると熱変性により失活するようです。これまでの経験では、それ以上温度が上がってきません。もっともコメヌカのデンプンをコウジが分解して生成された糖に枯草菌が群がると80℃近くあがる場合もあります。使う資材は、もみ殻、米ぬか、コンパネ、杭、垂木、エキスパンドメタル、トンネル支柱とブルーシート、被覆ビニールです。
手順1.資材調達。
手順2.床土の耕耘…水を受け止める膨軟な床を作っています。
手順3.コンパネ等で木枠を作ります。30㎝以上の高さが望ましい。
手順4.もみ殻を5~10㎝程度に敷き詰めます。
手順5.敷き詰めた床上にブルーシートを広げて米ぬかに加水、握ってくずれない位が目安。
手順6.ブルーシート引っ張って米ぬかをもみ殻床上に15cmくらいの厚みに広げます。
手順7.防草シートかもみ殻でカバー
発酵がはじまれば、雰囲気温度にもよりますが、1~2日後には30℃以上が稼げます。
この上に、垂木、エキスパンドメタルを置けば苗床完成です。育苗に加水する水で、発酵にひつような水分も母材に配る事もできます。期間中、発酵温度下がってきたら、新しい米ぬか追加と攪拌(クワ、スコップでOK)で2ヶ月くらいは熱を確保できます。
hotbed seeding. 比較的簡易な発酵温床での育苗。-了-
台風21による栽培野菜被害は10%程度、設備復旧作業中。
ハンサムガーデンの窪です。4日午後に通過した台風21号による
当農園への被害は、苗を含め10%程の栽培株はあきらめざるを
得ませんが、栽培品の被害は幸いにも軽微でした。
一部ビニールハウスにダメージがありますが、早期復旧が可能かと
思われます。
関西の宅急便冷蔵設備は各社復旧中の様で今週いっぱいは混乱が
続くようです。現在、納品体制を自社配送便に切り替え対応しており
、時間指定対応が難しい地域もありますが、御契約を戴いている
御要望内容には、概ね対応させて戴けております。
サーにレタス類、リーフレタス類ともに、納品内容を柔軟に
調整対応しますので、皆さまの復旧に合わせて納入を御指示下さいませ。
ハンサムガーデン 窪
使われ方はほっといても多様化する
栽培現場からの発信を続けているといろんな問合せを戴きます。その一つ一つに御返事してゆくわけですが、僕らはいつごろからか農外・農内と相手を区別して考えてしまうようになってきました。現場の事情を判ってもらえる共通認識があるか無いかで分けていると思います。農業の暗黙知といわれるものも、きちんと言葉に落とし込んだ表現がなされれば共有できるのじゃないかな。このあたり、各都道府県の普及指導所に眠る先輩方の紙の記録や研究ノートに触れる度にそう思います。
農内・外と区切るここの境界帯がなくなるくらい多様な事象を細かくフォローできる(最適化できる)技術が機械学習だったりディープラーニングだったりとするのかなと考えています。
これまで僕らが取り組んだ研究検証成果の一つは、現場画像を記録して、そこに紐づく議論を丁寧にテーマと属性、キーワードといった要素に分けて統計してゆくことと、環境計測したものと、言葉から生々しく連想できる植物の姿や収穫量を現場の時間軸に重ねて蓄積してゆく手段です。
2018年の研究活動資金獲得に向けて取り組みを整理して見えてきた方向性は;
当事者の技術理解や言葉や課題の多様さを技術が吸収してゆける学び手段の模索あたりが研究でスコープするところ。現場課題を吸収してゆくには、標準化ではなくて多様化をサポートする農業ハードやソフトウェアによる処理のイメージです。
増収と経営体成長ボトルネックの一つが畑で動く人の労作にあるのは間違いありません。とらえどころの無い地面の下や気象や環境をすこしでも多くつかんで、優先順位づけた指導ポイントにわけた教育システムが農家にIoT機器を使わせるようになり、ひいては栽培ノウハウを早く現場定着させることになるのじゃないかと思うのです。
多様な環境と利用者の状況にやさしく対応して、システム稼働率をあげるには使いやすい仕組みづくりが求められています。
農業現場のOKラインは毎日変わっています。栽培現場をひっぱる農家が『使いたい』って思える価値観をシステム技術方は理解しないとサービスは普及しにくいとつくづく思います。
使われ方はほっといても多様化する -了-
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